平成5年3月から全国に先駆けて、県茶業会議所を推進本部に、クリーンな茶づくりを積極的に展開してきました。

 その成果が全国的に認められ、平成13年2月には、(社)鹿児島県茶生産協会が第6回環境保全型農業推進コンクールにおいて、農林水産大臣賞を受賞しました。

事業推進の趣旨

 消費者のお茶の効能や食品としての安全性と環境への要求が高まっており、平成5年3月から全国に先駆けて取り組んでいる、クリーンなかごしま茶づくり運動をさらに発展させる必要があります。

 一方、急速に進むグローバル化に対応する必要性から、第三者認証をすべての茶工場(仕上茶工場含む)で取得することが求められています。

 このため、これまでの成果をさらに高め、国内外の消費者のニーズに対応するための事業を推進します。

事業推進体制

推進本部

  • 鹿児島県茶業会議所

実践本部

  • (一社)鹿児島県茶生産協会
  • 鹿児島県茶商業協同組合
  • 鹿児島県経済農業協同組合
  • 鹿児島県

また、県段階では県及び指導研究会、地区段階では茶業振興会、市町村、農協等関係機関が、それぞれで連携をとり進めています。

第9期対策(平成30年3月~平成33年2月)の実践対策

(1)かごしま茶基礎GAPを基本に第3者認証の取得を推進

  1.  かごしま茶基礎GAPは、消費者の求める農産物の安全性の確保、環境の保全、品質の向上等の視点から、各地区や茶工場においては、生葉生産農家まで確実に実践するとともに、K-GAP等の第三者認証の取得を推進する。
  2.  K-GAP、JGAPをはじめとする国内認証からASIAGAP、GLOBALG.A.P.、FSSC等の国際的な認証制度の取得を推進する。

(2)環境に配慮した施肥の促進
 有機資源の有効活用や土壌診断分析等により、茶園の窒素施肥量目標50kg/10a以下の早期達成を図る。

(3)ポジティブリスト制度に対応した農薬飛散防止対策の強化
 これまでのハマキ天敵やハマキコンN等の生物的防除を基幹とした総合防除体系の推進に加えて、ポジティブリスト制度に対応するため、次のとおり農薬の飛散防止対策を徹底するとともに散布回数の削減に努める。

  1.  散布の際、周辺作物や気象状況等を十分確認するとともに、相互に飛散しないように隣接栽培者と連携を十分に取り合う。
  2.  飛散防止カバーや霧なし噴口等を利用し、飛散防止効果を高める。

(4)異物混入防止対策の徹底
 食品業界にとって、今や異物混入による事故はその企業の存廃に関わる重大な問題になることから、次のとおり異物混入防止に向けて積極的な対策を講ずる。

  1.  各実践本部は、異物混入防止資料の作成や事例研修などを通じ、茶業者への意識啓発を行う。
  2.  茶業・荒茶工場・仕上茶工場の各段階において、異物混入防止・除去の対策を講ずる。

(5)海外の食品安全基準に対応した生産流通対策に関すること

  1.  生産者は、その生産ほ場等をセットで登録し、農薬散布に留意した栽培管理を行うとともに、そこから生産された生葉は、ほかの生葉と区分して加工・流通させる。
  2.  県茶市場の買受人は、本システムにより生産された荒茶は、仕上げ加工を他と区分するなどして適確に実施する。

(6)生産履歴情報開示の迅速化
 平成15年3月から、県内茶業者が一丸となって取り組んでいる生産履歴開示制度をさらに充実強化するため、次のとおり正確な記録と迅速な情報開示を行う。

  1.  茶生産履歴管理システム「茶れきくん」の導入の促進や、意識啓発により適正な記録とデジタル化による迅速な情報開示を行う。
  2.  生産履歴システムの取り組みを、あらゆる機会を通じて広く全国に広報する。

(7)緑茶表示基準の遵守と「かごしま標章茶」制度の促進
 緑茶表示基準の啓発や「かごしま標章茶」の指定に次のとおり努める。

  1.  茶業関係者に対して、JAS法等関係法及び日本茶業中央会が定めた緑茶表示基準等を遵守するよう啓発する。
  2. 「かごしま標章茶使用基準」を活用した適正な運用により、かごしま茶の広報・宣伝に努める。

(8)クリーンな茶工場の実践と実態調査
 クリーンなかごしま茶づくり運動を実践する茶工場の実態調査と指導を行い、新たな基準に基づいた再認定を進める。

トレーサビリティーと生産履歴

  • 食品の生産・加工・流通等のフードチェーンの各段階で、食品とその情報を追跡できる仕組み
  • 消費者、生産者が個々の食品の生産あるいは製造の履歴を即時に情報検索できる仕組み
  • 生産過程と流通過程の履歴書を作成し、開示できる仕組み

「かごしま茶」の生産履歴システムについて

生産履歴管理・記帳運動の意義

  1. 農産物の安全の確保
     無登録農薬の問題が浮上している昨今、「生産履歴の管理」を通じて「安全」と「品質」を確保する。
  2. 消費者・取引先への安心の提供
     流通業界も生産履歴が記帳された農産物を求めているため、その根拠を説明し、「安心」を届ける。