茶園の施肥改善をさらに進めよう!
県内における施肥量は確実に減ってきています。
停滞することのないよう、さらに、減肥を進めましょう。
Q1. これまで、どのように取り組んできたの?
A1.消費者に安心・安全なかごしま茶を提供するため
関係者一丸となって取り組んできました。
■県では窒素施肥量削減目標を取り決めています。 平成9年度県内全地区施肥設計・・・70Kg以下 平成11年度(10年秋肥から)・・・60Kg以下 平成12年度(11年秋肥から)・・・50kg ■展示ほの設置 県内18カ所に、実証ほを設置し減肥の総合的技術確立を図っています。 ■施肥台帳の記帳 施肥の実態を把握するために、推進しています。 記帳は、施肥設計の改善に利用できるとともに、消費者へのPRになります。 |
Q2. どの程度、施肥量が減ったの?
A2.皆さんの努力により、確実に減っていますが、
まだ基準値量を超えています。
Q3. 50kgまで施肥量を削減しても、経営的には大丈夫なの?
A3.実証ほの結果では、減肥前と同等の収益が得られています。
なかには、40Kgまで減らしても、同等の収益が得られている例もあります。
Q4. 減肥する場合には、どのようなことに気をつければいいの?
A4.減肥する場合には、前年の15%以内にし、土壌管理を徹底します。
減肥する場合が大きいと、収量や品質が低下することがあります。
1.前年に対する減肥率は15%以内が適当 2.減肥により増えた根を活かす ※根焼けしないよう、1回の施肥量は厳守する。 ※3~4年に1回はクランク式深耕機で深耕■新しい活力のある根が多く発生 =収量、品質が安定する。 |
Q5. なぜ、減肥に取り組まなければならないの?
A5.地球環境保全は全人類の課題です。
■近年、無視できないくらい、国民が地球環境に関心を持っています。
■地下水や河川水中の硝酸態窒素濃度に対する規制が強くなり、基準を超えると、
茶業経営そのものができなくなる可能性も考えられます。
Q6. 減肥するだけで、十分なの?
A6.それだけでは不十分です。まず土づくりから行い、これまで以上の
細やかな栽培技術が必要となります。
1)堆肥等の施用による土づくり
2)3~4年に一回の深耕
3)土壌pHの適正化
4)整せん枝等の栽培管理技術の向上
5)気温・降水量等の気象条件の変化に対応した管理
Q7. 技術的、経営的な改善のほかに何をすればよいの?
A7.地域内での組織的な意識統一、消費者へのPR等も必要です。
■生産者、関係機関を含めた地域の茶業者がみんなで取り組まないと効果は期待できません。
■嗜好飲料であるお茶のイメージも大事です。“クリーンな茶づくり”や“エコファーマー”
としての取り組み等を消費者に理解してもらい消費の拡大も図りましょう。